ウクライナ
ドニエプル川は60年ほど前、中学の地理の試験で懸命に覚えた川の名である。北ロシアに源を発し、ベラルーシを越えてウクライナを縦断。黒海に注ぐ全長2200余キロに及ぶ大河である。豊かな水は、美しい自然と流域に広がる多くの都市の発展を支えてきた。
ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニの二大俳優が演じたイタリア映画「ひまわり」は、東京に出張の折などに、古い名画をかけていた当時渋谷にあった名画座で何度も観た。広大なひまわり畑と戦争で引き裂かれた男女の悲しい運命。印象的な作品だった。
1970年制作のこの映画は、旧ソ連から独立する前のウクライナのヘルソンという街で撮影された。ヘルソンはキエフの南500キロ、ドニエプル川の河口に広がる。いまもウクライナの国花ヒマワリが、地平線の彼方に広がるという。
ドニエプル川、「ひまわり」、ソフィア・ローレン・・・。どれも懐かしく、ロシアによるウクライナ侵攻は、それらをズタズタにしてしまった。「(文明の最も進んだ)ヨーロッパのど真ん中で、毎日たくさんの命が奪われている」(ゼレンスキー大統領の演説)。国際社会で大きな地位を占める大国が、こんなむごいことをやっているのだ。
埼玉県の菅原神社に、わがやしろも菅原道真公をお祀りしていることに縁を感じてウクライナ語版の御朱印をお願いした(ブログ社務日誌参照)。いただいた御朱印には道真公ゆかりの梅の花が押されている。わがやしろの境内には梅の花が咲き出した。梅はあらゆる花に先駆けて春を告げる花である。ウクライナに一日も早く平和な春の訪れんことを。
菅原神社の御朱印
英語版 Stand with Ukraine(ウクライナとともに)
ウクライナ語版 Слава Україні!(ウクライナに栄光あれ!)